大家好!(ダージャーハオ!)上海で起業家シェアハウスを運営していますイマチュウの村林です。
引き続き中国(上海)で会社登記するときの流れについて書いていきます
前回までの記事はこちら↓
前回では定款を完成させましたね。
今回はいよいよ登記申請手続きの提出になります。
登記する場所を管轄する工商行政管理局にて会社登記を行う
中国で登記を行う際の最大の課題ともいえる登記申請の部分についてご説明します。
この部分は完全に自力で行うとかなりの手間がかかります。
登記の部分だけをオンラインで手続き対応してくれるローカル企業は多いですし、中国系のスタートアップ等はみなそのような形で申請作業を外注しています。
上海で比較的大きな登記代理業者
1.快创通
上海で18年以上の実績があり、リアル店舗も上海に複数あるので対面による相談も可能
2.品泽财务
登記はもちろん、会計処理や法務や労務等会社経営に必要な全ての業務に対応
中国系の代理業者は多いですが、日本語対応となると難しい部分もあります。
上海には日系のサポート企業もありますのでそういうところに依頼するのもいいかもしれません。上海だとガルベラパートナーズはよく見かけます
3.ガルベラパートナーズ
日本に事務所もあるので進出前に相談できるのは日系企業の強みといえそうです。
ただ日系企業と現地企業では価格差が同じサービスでも2倍以上の差があることも多いので注意が必要です。
個人的には自力で難しい部分を代理業者に依頼し、あとは自分で対応するというのが最もコストがかからず、手間もそんなに大きくないのでおすすすめです。
中国の登記法について
まず、中国の登記についての法定は以下になっています。
さすがに中国語で法律文章読むのはしんどいという方にJETROが翻訳文も参考資料としてアップされていましたのでこちらを参照ください
すべて理解する必要はないかと思いますが、何かあったときにすぐ探せるようにこういう条例関係の書類は保管しておくとよいでしょう。
工商管理局へ行って申請手続きを行いましょう
ある程度中国の登記についての情報を収集したら実際に工商管理局へ行って申請手続きを行いましょう。
自力で申請をしようと考えている人は、この部分が最も煩雑て提出資料も多くなってきます。
登記代行会社等を経由すると、このあたりの煩雑さが大幅にカットされ、手続きを代行してくれますが、本人が行ってサインする必要があるので代行業者を利用したとしても1度は自分で行く必要があります。
具体的に提出が必要な資料は以下の通りです。営業の形態や登記区によって必要書類は変わってくるので、事前に登記予定の工商管理局に確認をしておきましょう。
- 設立登記申請書
- 企業名称仮登記通知書
- 設立認可証書及び回答書(批復)/備案領収書
- 会社定款
- 董事会メンバーリスト
- 董事任命派遣書
- 監事任命派遣書
- 董事会及び監事メンバーの旅券
- 法定代表者の任命書
- 法定代表者の旅券
- 登記簿謄本
- 出資者法定代表者の旅券
等。
どこの工商行政管理局に行けばいいのか
これは登記する住所のある区の工商行政管理局です。
上海のケースですが、登記をする区によって税金の面等で優遇政策を受けることができる区があります。
簡単に言うと
市内のエリア(黄浦,静安,徐汇)区のエリアではなく、上海でも郊外と呼ばれるエリアの区は企業を積極的に誘致するための施策として減税や免税等の措置がうけられます。
また登記住所と実際にオフィスを構える住所は必ずしも一致する必要はなく(レストランや実店舗等は一致する必要がある)、登記住所は郊外にしておいて、実際に事務所を借りるのはしないのオフィスビルにする。というやり方をとっている企業も多いです。
私自身もそういった情報を上海で起業している知人から聞いていたので、嘉定区という上海郊外(市内エリアまで地下鉄で30分程度)の場所で登記を行い、実際のオフィスは市内に借りるという形をとりました。
市内の工商行政管理局の対応がどうかは分かりませんが、郊外の工商行政管理局では歓迎ムードで丁寧かつ迅速に手続きを進めてくれたので上海で登記をお考えの方は郊外での登記も検討されるのをおすすめします。
上海各区の工商行政管理局の住所は以下となりますので参照ください
2020年現時点で上海の区による登記優遇政策は以下のようなものがあります
1.宝山区:企業所得税24%返税等
2.崇明開発区:営業税35%、増値税7%、所得税14%の返税等
3.嘉定区:海外からの投資に対しての減税、事務所提供等
4.金山区:投資金額1000万元以上の技術項目についての政府の補助金制度
5.奉賢開発区:増値税、営業税の返税
等上記は一例となりますが、他にも多くの助成金や、返税等の優遇政策がありますので登記前の場所選びを行う際の参考にしてください。
下記は中国語の各区の優遇政策の一例です
今回は中国で登記申請に必要な登記手続き提出の流れについて説明しました。
次回は、〇〇について説明致します
イマチュウでは中国上海での会社登記サポートを行っております。
興味のある方は一度お気軽にご連絡ください
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