今日ご紹介するのは今上海で大きな話題となっているライフスタイルショップ 一条についてです。
上海企業でひときわ洗練された発信を行っているのが一条です。
元々一条は映像ウェブメディアでした。その作品は芸術性が高く、自然や癒しを求める都会の人を中心に多くのフォロワーを獲得していきました。
一条では極上のライフスタイルを提案しながら、生活を豊かにするような商品を自社のネットショップなどで販売を行っています。
その一条が2018年末に実店舗を上海に3店舗同時オープンさせました。今後は100店舗まで拡大していき、株式上場を狙う計画のようです。
そんな上海ならではの価値観や企業文化を持つ一条の魅力についてお伝えします。
上海で最も注目される企業のひとつ 一条とは
一条は徐沪生氏により2014年上海で創業し、最初は主に中国のSNSであるWeChatとWeiboを中心に動画を展開していました。
徐氏は人物インタビューで有名な上海のビジュアル誌『外灘画報』の元編集長であり、一条もまさにビジュアル誌の雰囲気をそのまま動画メディアにしたような世界観を持っています。
動画発信以外、一条は自社のネットショップを持ち、芸術性と実用性のバランスがある且つ高品質のものを販売しています。
そして昨年9月からは、実店舗での販売も上海で展開し始めました。
一条のターゲットは中国で「中産階級」と呼ばれる人々です。経済発展の流れに乗り、裕福になった彼らの消費は、安価で無個性な従来の商品からより個性的で高品質なものへと変わっていきます。
そして、中間階級の人々の多くは伝統や文化に対する関心を高く持っています。このような「中産階級」が一条を支えている購買層となります。
現在、一条はハイクオリティな映像と巧みなビジネスモデルで大注目されています。
上海人に人気 一条の魅力とは
一条は「日用の美」を唱え、美しいライフスタイルを発信することを目指しています。
メディアとして、一条はアートや伝統工芸、人物取材といったテーマを中心に扱い、芸術性に溢れる動画を幅広く発信し、高く評価されています。
これまで、デザイナー、建築士、作家、職人など1000人以上の人を取材し発信してきました。生活芸術を追及する人々のストーリーを伝えることで商品価値を高めてきました。
一条が取材した日本人には、新海誠、岩井俊二といった大物映画監督から、宮大工、子供写真家などまで多岐にわたります。
もう一つの特徴として、一条の動画はゆったりした独自のリズムと映画的な撮影表現があります。動画作りを徹底してこだわり、小さい道具まで丁寧に伝えるので、作り上げた動画は心に響きます。
ネットショップも展開している一条はアマゾンやAlibaba社のTaobaoといった大手ECプラットフォームと異なり、独自性にこだわり、デザイン性のある且つ高品質な日常品しか販売していません。2500以上のブランドを集め、10万点を超える高品質日常用品を扱っています。
極上の生活体験をユーザーに与えるセレクトショップとしてのこだわりが実店舗からも感じられます。
一条の店舗展開
上海では既に実店舗を以下の三つオープンしています。
上海新天地LuOne凱徳晶萃広場店
上海浦東LCM置匯旭輝広場店
上海莘庄仲盛世界商城店
複数の建築士、インテリアデザイナー、陳列士による立ち上げた実店舗には一条独自の雰囲気が漂います。
一条が提唱した新たなライフスタイルを落ち着いて体験することができます。
店舗は主に図書文化区、コスメ区、デジタル区、お菓子区等に分けられます。
床から天井まで延びる「本の壁」のある図書文化区には目を奪われるでしょう。
デジタル区にはコンセントが多数設置され、展示された全てのデジタル品が試用できます。
商品は全部電子ラベルを持ち、携帯で電子ラベルをスキャンするだけで、商品関連情報が見られます。実店舗に陳列されたものはネットでも買えるようになっており、一条でもOMO戦略がとられていることがわかります。
店にカフェエリアもあります。一条が使っているコーヒーメーカーはワールド・バリスタ・チャンピオンシップに指定された「Victoria Arduiro」というもので、使用するコーヒー豆も精選したものです。
まとめ
経済が著しく発展していく現在こそ、一条は芸術性を求め、生活水準を向上させたいというニーズに応え、独自なビジネスモデルを作り上げることができたのだと思います。
多彩的且つ豊かなライフスタイルを目指している一条がこれからどのような発展を遂げるか注目です。
実は私も実店舗に行ってみました。店の芸術性と落ち着いた雰囲気に感動しました。興味のある方は下の動画をチェックしてください。
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