リアル中国体験するなら敦煌旅行がおすすめ

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中国甘粛省北西部にある敦煌(とんこう)市と言えば、誰もが一度は聞いたことがあるのではないでしょうか。かつて日本映画の舞台ともなったこの観光都市が近年、国内外で再び脚光を浴びています。

敦煌市は、かつてシルクロードの分岐点として栄えたオアシス都市です。

国家重点風景名勝区や重点文物保護単位、すなわち著名な観光スポットが数多く存在することから、敦煌市への旅行者は年々増加しています。

今回は敦煌市観光でおすすめしたい観光スポットをピックアップして紹介したいと思います。

敦煌市とは

中国北西部の甘粛省に位置する敦煌市の歴史は古く、西アジアと中国の玄関口として、そしてシルクロードの要所として発展してきた街です。かつて西域、ヨーロッパへの唯一の通路であったこの街は、中国、インド、ギリシャ、イスラム4つの古代文明の合流地でもあります。

貿易路と西域民族の集散地として、東西の文化が融合した独自の発展を遂げた、様々な文化圏が集まる中国の中でもひときわ特異な場所でもあります。

昔の仏教芸術を残す石窟群や無限に連なる砂丘、砂漠に浮かぶオアシスなど、迫力満点の観光名所が数多く存在しています。

敦煌市のおすすめ観光スポット6選

①莫高窟 

敦煌市に行くならば、仏教石窟群の莫高窟は必見です。 精巧で美しい壁画や仏塑像で世に知られる莫高窟は「千仏洞」とも呼ばれており、中国三大石窟の中でも最大規模の石窟として有名です。

石窟の内部には2400余りの仏塑像が安置されています。壁一面に壁画が描かれており、その総面積は45,000平方メートルになります。この石窟は、西暦355年仏教僧・楽僔が彫り始めたのを皮切りに、その後元の時代まで掘り進められたそうです。

現存する石窟のうち、最も古いものは5世紀初めごろに作られており、仏教と敦煌の長い足跡を辿ることができます。また、大量の経典・写本・文献も発見されています。

莫高窟は世界でも最大規模の石窟で、濃密な仏教芸術を堪能することができます。芸術で表現される極楽浄土の様は、まさに世界遺産にふさわしいものです。

②陽関と玉門関


陽関と玉門関は、シルクロードの関所として建設された歴史的な古代遺跡です。

陽関は紀元前107年頃、前漢の武帝により築かれたと言われていますが、長い年月を経るうちに風化してしまい、現在残っているのは烽火台の跡のみです。唐代の詩人王維が唐詩「送元二使安西」にて、「君に勧む更に尽くせ一杯の酒 西の方陽関を出ずれば故人無からん」と詠んだ地としても有名です。

玉門関は陽関と同じ頃に建設され、ともにヨーロッパとの交易の重要な関所として機能していました。前漢の頃、張騫が使者として西域に赴いて以来、中原地域で生産されるシルクや茶葉などの品物は、関所の玉門関から西域の国々へと次々に運ばれて行きました。

現在でも、高さ10mの巨大な城壁を見ることができます。長い時間を経ても風化に耐え、今もなお砂漠にそびえ立つ姿は圧巻です。

③鳴砂山と月牙泉

鳴砂山は5色の砂粒で構成された砂山です。「鳴砂山」という呼び名は、風が吹いて砂が動くいたとき笛を奏でているような音が鳴ることに由来します。青い空を背景にした風景も良いですが、沈む夕日に映える姿は圧巻です。金色に輝く砂山は、圧倒的な美しさを誇ります。

月牙泉は鳴砂山に囲まれている三日月形をした泉で、まさに砂漠の中にあるオアシスです。泉の横には楼閣が復元されており、鳴沙山の景色と相まって趣のある雰囲気を醸し出しています。

鳴砂山に登り、月牙泉を見下ろしながら見る砂漠の夕日からは、砂漠の広大さを感じることができます。鳴沙山ではラクダに乗って観光することもできます。

④漢長城

長城と言えば、北京にある万里の長城が一番有名ですが、敦煌市では漢時代に築城された長城跡がよく知られています。漢長城は、匈奴という遊牧民から領土を守るために建設された長城です。石造りではなく、葦などの植物と砂を交互に重ねて固めた構造になっており、層になっている様子が現在でもうかがえます。

漢長城は150kmもの長さを誇っていましたが、風化によってその多くが崩壊してしまいました。しかし玉関門のあたりは比較的保存状態が良く、当時の面影を見ることができます。

⑤ヤルダン国家地質公園

ヤルダン国家地質公園は、敦煌から北西に180kmほど離れた場所に位置する、東西15km、南北2kmに渡る巨大な自然公園です。園内には風食などによってできた奇岩柱が複数あり、「ヤルダン」と呼ばれる地形を形成しています。

ヤルダン国家地質公園は別名「敦煌鬼城」とも呼ばれており、さまざまな形をしたスポットが園内に点在しています。夕方になると夕日に照らされ、まるで幻の世界のような面持ちを見せます。

⑥沙州夜市

敦煌市内中心部には、商業一条街(お土産屋や露店)や名吃広場(フードコート)からなる「沙州夜市」と呼ばれる商店街があります。古都風情を満喫しながら、お土産を買うことができます。

お土産屋には敦煌の特産品「夜光杯」(美しい石の盃)をはじめ、他ではあまり見られないような工芸品が並んでおり、見ているだけでも楽しめます。

敦煌の名物料理には遊牧民族系のものが多く、羊肉料理やロバ肉料理が多いです。ロバ肉のあんかけ麺、羊肉粉スープ、地ビール「西涼啤酒」など、敦煌市しか食べられない料理がここでは味わえます。

敦煌のおすすめスポットまとめ

いかがでしたか。敦煌の旅行情報を簡単に紹介いたしました。

敦煌には、悠久の歴史とエキゾチックな風情、素晴らしい文化と芸術が今も息づいています。かつて多くの日本人が憧れた街「敦煌」、ぜひ一度訪れてみてください。

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