上海の飲茶の名店「新雅茶室」が復活!

中国トレンド

中国で飲茶というと南のイメージが強いと思いますがかつては上海でもブームになっていたんです。そんな上海飲茶の名店が復活したニュースをお届けします。

上海灘にある創業92年の新雅茶室復活!

飲茶といえば、最初に思い浮かべるのは老舎先生に書かれた北京の茶館、広州人に馴染む朝茶、或いは成都の「龍門陣」かもしれません。

 

実際のところ、上海人には茶館へ行くことを好む方も多くいます。

茶館の歴史は、清同治時代から、茶館は上海に見かけられるようになりました。

前世紀の二三十年代にカフェに行くことが風潮といわれ、茶館でお茶を飲んだり、友達と話したりすることは依然として上品な習慣とされました。

そして最近、92年の歴史を持つ老舗茶館「新雅茶室」が上海灘に営業再開しました。

昔そのままの様子を上手にリフォームした店舗に、多くの方は上海の昔姿を思い出したそうです。

再開した「新雅茶室」にどのような見どころがあるかをお伝えします。

新雅茶室は上海文化有名人の集まる茶館

「新雅茶室」は「新雅広東料理レストラン」の前身となり、1926年に広東南海生まれの蔡建卿により創立しました。四川路虬江支交差点に位置しています。

李欧梵が彼の書作「上海モダン」にこのように書いています。

「新雅は広東風飲茶店である。一階と二階の空間を持ち、快適な店であり、席は多いとは言えない。同じく南京路にある広東風飲茶店の冠生園と比べると、小さくように見える。清茶以外に、新雅茶館はコーヒー、ココア、ソーダ等の西洋ドリンクも取り扱っている。もちろん広東菓子は欠かせないものである。営業してから、すぐ人気がでてきた。」

1934年に、新雅茶館は現在の南京路歩行街に移転しその規模を何倍にも拡大し、「新雅広東料理レストラン」へと改名しました。

中国の文化交流拠点でもあったこの場所は、

かつて巴金先生と奥さんの蕭珊さんが初めて出会いました。

詩人戴望舒と穆麗娟はここで結婚しました。

宋氏姉妹はここで宴会を何回も開きました。

魯迅、郁達夫、茅盾、邵洵美、葉灵風等の文化名人もよくここへ足を運んだそうです。

新雅茶館は「上海文化サロン」と呼ばれ上海の文化人に愛されています。

 

新雅茶館は繫華街にある上海派上品茶室

改名後、「新雅広東料理レストラン」は相変わらず馴染みの美味しい料理を提供していましたが、「新雅茶館」という名前は公にしていませんでした。

そんな店が92歳を迎える時、新雅茶館は改めて賑やかな南京路に戻り、「新雅広東料理レストラン」の2階で再開することになったのです。

リフォーム後、今はこんな姿に

花格模様の床タイル、彩色上絵のガラス、グレーのレンガ……

いたるところに昔の上海のムードが感じられます。

本当に昔の上海に戻ったような気がします。

チャイナドレスを着、午後にここでゆっくりお茶を飲んで、上海お嬢さんの生活を一回体験してみませんか?

個室でも、ロビーでも、賑やかです。お茶とお菓子を満喫したいなら、早めに行ったほうがよさそうですね。

 

海老餃子、卵黄クリーム饅頭、開きチャーシュー饅頭、ピータン赤身おかゆ等の広東風定番お菓子は現在提供しています。

中華と西洋折衷のお菓子盛り合わせも精巧にみえ、更にお茶を頼めば、絶品です。写真を見るだけで、頬が落ちそうですね。

上海飲茶文化で今イチオシの新雅茶室ですが、他の上海茶館もそれぞれ独自の特徴があります。

 

豫園にある名店なら湖心亭茶楼

所在地:豫園路257号豫園内(福佑路付近)

「上海第一茶楼」と呼ばれる湖心亭茶楼は上海で最も有名な歴史ある茶楼です。

1986年10月、イギリス女王のエリザベス2世が中国を訪問する時にここへ足を運んだこともあります。

その他、カンボジアのシアヌークビル夫婦、マルタ大統領、カナダ総督、スウェーデン首相、日本首相及び他の国際上流社会の方々を招待することがあるほど歴史と伝統があります。

これだけでも、行ってみる価値があります。

茶館の常連客にとって、毎日飲むお茶は、日常生活に欠かせない楽しみの一つとも言えます。

常連客は基本的に毎日ここへ来、お茶を楽しみながら話うのが習慣になっています。

 

漫才も楽しめる相父府茶楼

所在地:方浜中路235号豫安阁4階

相爷府茶楼はそれほど有名ではないですが、独自の特徴があります。

一度入ってみれば分かるように、古風のインテリアは昔江南の資産家の好みです。

その中に徽派文化も溶け込んでおり、余秋雨、馬未都等の著名人もここへ来たというのが分かる趣きのある店です。

この店は、時に漫才のイベントも行います。

みんなここに集まり、漫才を楽しみながら、笑ったり、お茶を飲んだりする居心地のいい空間となっています。

 

上海や飲茶の優雅さを感じるなら緑波廊

所在地:豫園路115号豫園(九曲橋付近)

上海の看板レストラン「緑波廊」は飲茶も格別です。

料理の味、環境、サービスはどれも絶品で言うことはありません。

人気店だけに、もし混雑はいやなら、朝早めに行き、朝茶を楽しむことがお勧めです。

お茶を飲みながら、眉ケーキ、ヒョウタンケーキ、金木犀ケーキとバッグケーキ等を召し上がるのが優雅なオススメの過ごし方です。

クラシックな雰囲気の飲茶を楽しみたいなら老上海茶館

所在地:方浜中路385号(旧校場路付近)

上海の古い町に沢山の店が両側にあるので、うっかりするとこんな古風な茶館があると気付かないかもしれません。

お茶を飲むことは勿論、店に陳列してる卓と椅子などはすべてマスターの収蔵品。

本当に古い家具や調度品は、タイムマシンにのり、30、40年代の上海に戻った気が感じられます。

上海の生活用品を陳列する空間もあり、灯油ランプ、牛乳瓶、ホッチキス、シティバンク銀行の小切手帳まで、昔の上海生活を覗き見ることができます。

騒々しい都市生活を一度離れてみたいなら、紹介した茶館に行き、落ち着いたこころでお茶を飲むのはどうでしょう。

 

イマチュウの中国ニュースが気に入ったら
いいね ! お願いします

Twitter で

コメント