メディアから実店舗へ ―「日食記」の展開

中国トレンド

アジア圏で大人気を博した日本のドラマ「孤独のグルメ」「深夜食堂」などをきっかけに、食に関する動画が近年流行しています。中国でもこのような動画が見られますが、その中でも特に有名なのは、「日食記」というシリーズです。YouTubeにもアップされているので、ご覧になった人がいらっしゃるかもしれません。

実は、この食に特化した動画ニューメディアは、去年11月に上海市で実店舗を出店しているのです。今回は、「日食記」についてご紹介いたします。


ちなみに、日食記の動画はこんな感じです。↓

【葱油拌面】一招治好不吃葱的人,爱葱的慎点

日食記の由来

日食記の創立者である姜老刀さん は、2013年に街角で一匹の白い子猫 を拾い、「酥餅(スーピン) 」と名付けました。姜老刀さんは数名の従業員を抱える、ある小さな会社の社長で、普段は動画編集の仕事をしています。料理が好きな姜老刀さんは、ある日から酥餅と同僚のために料理を作って動画を撮り、編集してWeb上にアップし始めました。「クリスマスの姜餅人」という第一回の動画がネットで話題となり、姜老刀さんはそれ以来動画を更新し続けています。

現在日食記は食動画のトップとなり、3500万以上のフォロワー数、動画平均再生数2000万回を誇っています。人気を博している日食記は、オリジナルグッズの販売やECサイトでの出店、リテールビジネスへの着手と事業を展開しています。更に去年11月には上海に実店舗を出店し、その影響は一層広がっています。

日食記の創立者である「姜老刀」は2013年に町で一匹の白い猫ちゃんを拾い、「酥餅」と名付けました。姜老刀はある小さい会社の社長であり、普段は動画編集の仕事していて、自分の事務室を持ち、社員も何名います。ある日から料理が好きな姜老刀は酥餅と同僚のために料理を作り、動画を撮り、編集してネットにアップし始めました。「クリスマス姜餅人」という第一回の動画がネットで話題となり、姜老刀はそれ以来動画を更新し続けます。

現在日食記は食動画のトップとなり、3500万以上のフォロワーを持ち、動画平均再生数が2000万に達します。人気を集めている日食記はオリジナルグッズの販売を開始、ECサイトで出店し、リテールビジネスにも手を出しました。去年の11月に更に上海に実店舗を出し、影響力が一層広げます。

ヒット要因

日食記の大ヒットにはいくつかの理由が考えられます。

①食動画に漂う温かい雰囲気に癒される。

5分程度の短編動画ですが、キレイな光、愛情を込めた手作り料理、無印良品のような感じの食器と、温かい雰囲気が至る所に漂っています。食動画とはいえ、人とのつながり、子猫が隣にいる日常、生活を実感できる安心感など、動画に様々な情が感じられ、疲れた心が癒されます。

②提唱しているライフスタイルに現代人が共感できる。

現在若い人たちは、激しい競争社会の中で経済的・精神的に大きなプレッシャーに晒されており、皆よりよい生活を求めています。日食記が提唱した「ご飯をちゃんと食べる、生活を楽しむ」というライフスタイルに、現代人が共感しているのです。第二回動画のコピーは「冷酷で乱暴な世界の中で、自分なりの優しい方法で生きていく、孤独な人が幸せではないとは限らないのだ」――心に刺されますね。「簡単な生活は詩よりロマンチック、あなたの心と胃は私たちが温める」というキャッチフレーズに感動します。

③ネットメディアからの拡張

日食記は元々食に特化した動画配信のみを行っていましたが、人気を獲得した後、オリジナルグッズ、ECなど積極的に事業を拡大させる道を進みました。トレンドにのり、独自の文化とライフスタイルを世間に伝えています。 .

実店舗について

日食記のオフライン体験店は、南京東路上海世茂広場で営業しています。とても目立つ入口の「酥餅」が目印です。380㎡の店舗はドリンクバー、麺処、リテール体験コーナーとインタラクション空間の、四つコーナーに分かれています。

ドリンクバーはコーヒーなどのドリンクをその場で作り、お客様に提供しています。麺処では、日食記の「深夜のラーメン」チャンネルで紹介された麺類が食べられます。リテール体験コーナーはオンラインショップと連動し、高質なオリジナル商品を販売しています。

インタラクション空間では展覧会、イベントなどを行っています。姜老刀さんが料理するキッチンも復元されており、そこで写真を撮るファンも多いです。

「ご飯をちゃんと食べる」というコンセプトを伝え続けている日食記は、生活シナリオの構築に力を入れています。実店舗には、朝ごはん、アフターヌーンティー、深夜飯などのトピックを設け、それに合わせた高質な商品を陳列し、毎月更新しています。簡素なインテリア、柔らかいライト、温かい雰囲気…動画の世界に戻ったような気がします。

日食記一号店は総合体験店の形を取り、提唱したライフスタイルをユーザーに向け多次元に再現しています。実店舗を四つのコーナーに分けるのは、この四つの異なるビジネスモデルの実行可能性をテストするためだそうです。

それぞれの運営状況を観察し、収集したユーザー・財務データを分析した上で、今後の展開を決めます。将来的に、他の大都市でカフェ、ラーメン屋などの店舗を出す可能性があるそうです。

まとめ

「日食記」、「一条」など人気メディアがら実店舗を出すトレンドが近年中国で見られます。独自なコンテンツと大量のファンに基づき、オンラインとオフラインをあわせて積極的に展開しています。

実店舗はユーザとつなぐ橋として、毎日沢山のお客さんを迎えています。オンラインの動画だけではなく、現実で体験できるオフライン癒し空間はより良い生活に憧れる現代人にとって、ありがたい存在だと思います。

近年中国では、「日食記」や「一条」など、人気メディアが実店舗を出すトレンドが見られます。独自のコンテンツと多くのファンを武器として、オンラインとオフラインを融合させて積極的に事業を展開しています。

日食記一号店は実店舗とユーザーをつなぐ架け橋として、毎日沢山のお客さんを迎えています。オンラインの動画だけではなく、現実で体験できるオフラインの癒し空間は、より良い生活に憧れる現代人にとって、本当にありがたい存在です。

興味のある方は是非、日食記の実店舗へ足を運んでみてください。


場所:上海市南京東路819号世茂広場L319

営業時間:日曜日―木曜日 10:00-22:00

     金曜日―土曜日 10:00-23:00 l

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